コーカシアン・シェパード
コーカシアン・シェパードは、ロシア南西にあるコーカサス山脈が原産の牧畜犬です。同種はこの極寒の地で、飼い主の家畜を守るために働いてきました。耐寒性が高く、食料が多少乏しくても耐えられる丈夫な体をしています。
コーカシアン・シェパードは、超大型犬であるチベタン・マスティフとオオカミの血を引いています。そのため骨格も筋肉も非常にがっしりとしており、持久力が高く、パワーがあります。性格は勇敢で、用心深く、強い意志を持っています。
さまざまな気候や風土に適応する能力があったため、コーカシアン・シェパードは旧ソビエト連邦の全土で飼育されていました。主な用途は家畜を守ることと、軍隊の警備です。
コーカシアン・シェパードは一時期絶滅の危機にひんしたことがあります。セント・バーナードなどとの異種交配がひんぱんに行われたためです。純血種を取り戻すために犬種クラブが設立されたことによって、頭数も知名度も上がってきました。現在ではアメリカにも輸出されています。
原産地のコーカサス地方では作業犬としてだけでなく、ショードッグとしても活躍しています。ペットとして飼われている例は、世界的にも非常にまれです。
コーカシアン・シェパードには短毛タイプと長毛タイプがありますが、どちらも被毛が二重構造で分厚くなっており、ただでさえ大きい体をより大きく見せています。
【写真Mean Dogより提供】