モーツアルト ピアノ協奏曲第20番ニ短調

モーツアルト【ピアノ協奏曲第20番  K.466 ニ短調】 解説2

 

 

 

モーツアルト ピアノ協奏曲第20番ニ短調

 

第1楽章が始まった寸前から、観客はこの曲の不気味な雰囲気に驚かされる事でしょう。

 

激しい曲調のように聴こえると同時に悲しさや寂しさという感情も一緒にこみ上げてきます。私はこの冒頭を聴いた時に頭に浮かんでくるのは、大恋愛の末、プロポーズをしたのに難なく断られてしまった男性の思いでしょうか。

 

 

 

 

モーツアルト ピアノ協奏曲第20番ニ短調

長い前奏の後、ピアノの美しくも悲しいメロディーが歌い上げられます。シンプルでありながらも、非常にはっきりと目立つ旋律は心に残ります。楽章を通して、悲しみや怒りといった感情が表現され、それは私たちの心に強く響くことでしょう。

 

 

第2楽章は、かの有名なモーツアルトを主役にした映画「アマデウス」のエンディングの部分に使用された曲なので、映画を見た方はすぐに思い出すのではないでしょうか。

 

 

 

モーツアルト ピアノ協奏曲第20番ニ短調

第1楽章と表情は変わり、非常に落ち着いた安らかな子守唄のようなメロディーで楽章が始まります。Romance(ロマンス)とも名付けられている通り、非常にロマンティックです。

 

第1楽章で悲しみに溺れた分、今度は段々と落ち着き、明るく物事を考えるように努力している姿勢の現れでしょうか。

 

ただし、中間部に急にト短調で激しい曲調に変わります。

 

 

 

 

モーツアルト ピアノ協奏曲第20番ニ短調

精神不安定のような状態でしょうか。雷や嵐のように、悲しみの涙は速いピアノのパッセージとともに彼の心が唄われます。第2楽章で、この激しさ。一見モーツアルトが本当に書いたのか、と疑いたくなってしまうほど。激しい中間部の嵐は、無事に過ぎ去り、また穏やかな冒頭のメロディーに戻ります。

 

 

第3楽章は、ピアノの激しい短調のメロディーでの独奏で開かれます。その後を追うかのように、オーケストラによる激しい演奏がされます。オーケストラの演奏が終わったと思ったら、またピアノのソロに。非常に攻撃的に初めは感じると思いますが、中間部では明るい雰囲気の曲に変わります。第1楽章の悲しみや怒りと比べて、この楽章は感情の浮き沈みが非常に激しいです。最後は、長いコーダを通じて、段々曲も明るくなっていき、最後は華やかに、盛大に終わります。

 

ピアノ協奏曲第20番を聴いて思う事は、恋愛に失敗して、悲しみから逃れたいのに逃れられない自分に嫌悪感を覚えてしまう…あれ、これは私自身の体験談を元にした解釈でしょうか。モーツアルトの曲は常に明るいものだと思われがちですが、心の中には悲しみや怒りなどの多用の感情を抱え込み、悩んでいたのでしょう。

 

見かけだけの美しさを考えずに、モーツアルトにとっての正直な気持ちを楽譜に書き込んだのは今までに無く、斬新でした。人それぞれに音楽を聴いて、考える事は自由なので皆さんにとっての色んな物語をこの曲を聴きながら考えてみてください。

 

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