ベートーベン ピアノソナタ熱情

ベートーベン>ベートーベン ピアノソナタ 熱情 解説4

 

 

 

ベートーベン ピアノソナタ

 

まず第1楽章は、穏やかに、やや暗く物静かなつぶやきとも言えるような、低音部での弱音で、始まります。ベートーベンが、ヨゼフィーネに初めて会って、心をときめかせたのはいいが、迷っているような、そんな印象さえも受けます。

 

のんびりして、聞いていたかと思うと、突然嵐のように激しい和音の連打によるフォルテが爆発。そして、また急に穏やかな姿に戻ります。

 

 

 

ベートーベン ピアノソナタ

このような、正反対の表情がメリハリをつけて、曲中に何度も出てきて、非常にドラマチックです。

 

第1楽章の集結は、diminuendo(段々弱く…)、そして最後にはppp(ピアニッシシモ)で終わります 。

 

ピアニッシシモは、殆ど使われないマークでもあるため、これはベートーベンがどれだけ音の“色”に気を使っていたのかが読み取れます。

 

 

 

ベートーベン ピアノソナタ

第2楽章は、穏やかに曲がはじまり、静けさが特徴的な変奏曲楽章となります。変奏の題材となる基本のメロディーは、どこか宗教的な歌のような表情をもち、情熱が爆発する第1楽章と第3楽章とは、全く違った曲調に仕上がっています。

 

ベートーベンは、このオセロのような、白黒、正反対のようなコントラストある曲調に仕上げるので有名です 。そして、この楽章は、完全に終わることなく、3楽章の序奏として、うまくつながっていきます。

 

 

 

ベートーベン ピアノソナタ

第3楽章は、ベートーベンの彼女への熱い想いが爆発したかのように、16音符が忙しそうに、休憩もなしに動いてゆきます。 当時のピアノの概念を度外視して、乱暴に、そして凶暴にピアノが出せる音量の限度を超えて、ベートーベンはピアノの鍵盤全てをかけずりまわります。

 

ピアノが出せる音色の最先端をいきたかったのでしょうか。演奏者自身も、スリルを味わい、聞き手自身もスリルを味わわせてくれる、そんな魂が揺さぶられるかのよう。

 

 

ベートーベン ピアノソナタ

 

後半は、プレストに加速。コーダでは、10回にわたり、楽器の最高音を叩き、激情の中で、楽章をしめます。

 

特に印象的な部分は、この最後の楽章を短調で締めくくる所です。これ以降のソナタでは、短調で終わらず、どれも最後は長調で終わる、ハッピーエンドなのです。

 

ベートーベンの言った名言で、こんなものがあります。“To play without passion is inexcusable!”直訳すると、“情熱のない演奏は、絶対に許されるべきものではない!”。

 

ベートーベンが、恋焦がれる女性に対して、必死で想いを伝えようとしたこの曲。情熱もなしに弾かれて、たまるものか!そんな彼の強い気持ちが込められていることを頭に入れて、是非「熱情」を演奏する、もしくはじっくりと耳を澄ませて、聴いてみてください。

 

 

 

 

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